【健康寿命を伸ばそう!】今日からできる8つの健康習慣

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「いつまでも健康で長生きしたい!」というのは、誰もが願うことではないでしょうか?

令和元年時点の、日本の平均寿命男性「81.4歳」、女性「87.5歳」。

一方、元気で過ごせる期間である健康寿命男性「72.7歳」、女性「75.4歳」

ぴんころ
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「平均寿命」と「健康寿命」の間には、男性で約8年、女性で約12年の差があります。

つまり、この期間は少なからず誰かの手を借りながらの生活が必要になるということです。

「元気で長生き」を実現するためには、この差を少しでも減らし、健康寿命を伸ばしていくことが重要です。

この記事では、理学療法士の筆者が重要だと考える「今日から出来る健康習慣」についてお伝えします。

これまで調べてきたことや、高齢の患者さんを多く担当する中で感じた、長寿の方の特徴をもとにお伝えします。

健康寿命について詳しく知りたい方はコチラを参考にしてください↓

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適度な運動

運動習慣のある人は足腰が強く、回復も早い

以前リハビリを担当していた90代の患者さんに、こんな方がおられました。

私は毎朝1時間、自分で考えた体操をゆっくりしているんです。

だからこの年でも足腰が元気なんだと思います。

実際、その方は90代後半とは思いないほど姿勢はよく、杖も使わずに歩けるようになって退院されました。

リハビリに従事していて日々感じることは、入院する前の身体の状態は、退院する時の状態に大きく影響するということです。

入院前に運動習慣がなく、すでに足腰の筋力が弱った状態「ロコモティブシンドローム」「フレイル」の状態にある方は、入院によって弱ってしまう傾向が強いように思います。

一方、先に示した高齢男性のように日々運動されている方は、入院で少しの間寝込んでしまっても、それほど足腰の力は落ちず回復も早いです。

ぴんころ
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年をとればとるほど、足腰の強さというのはその後の生活に重要な要素となります。

「自分の足で歩けるか歩けないか」は非常に大きな違いで、生活の質にも影響します。

運動の効果と活動目標

運動を継続して行うことで、筋力の維持・増強や身体機能の維持・向上が期待でき、転倒リスクの軽減につながります。

また、身体活動レベルの高い人では、がん、循環器病、高血圧、糖尿病のリスクが低下することが知られています。

さらに、身体活動の増進は、認知症やうつ病のリスクも軽減します。このように、運動を行うことで全身にさまざまな良い影響をもたらします

具体的な活動目標はコチラ↓

  • 日頃から活発な身体活動を心がける
  • 現状より1日10分でも多く体を動かすことから始める
  • 歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行う
  • 息がはずみ汗をかく程度の運動が1週間に60分程度含まれると良い
  • 高齢者では、強度を問わず、身体活動を毎日40分行う

食生活の改善

私たちの体は毎日の食事から作られており、健康な体づくりにおいて「食生活の改善」は必要不可欠です。

減塩

厚生労働省は日本人の食事摂取基準(2020年)として、男性は 7.5g未満、女性は 6.5g 未満を 1 日あたりの目標値として設定しています。

実際の摂取量は2018年時点で、1日あたり男性11.0g、女性9.3g、平均10.1gで目標を大きく上回っているのが現状です。

食塩の摂取量を控えることは、日本人に多い胃がんや高血圧、脳卒中の予防につながると考えられているため、一人一人が減塩の意識をもつことが重要だと思います。

バランスの良い食事

生活習慣病の予防のために野菜、果物は適切に、食物繊維や大豆製品・魚は多く摂取することが勧められています。

成人では、1日に野菜 350g果物 200g食物繊維 17〜21gを目標に摂取することが推奨

一方で、赤肉・加工肉、揚げ物の多量摂取は控えることが推奨されています。

赤肉・加工肉の多量摂取により大腸がんのリスクが増加する可能性があり、赤肉・加工肉、揚げ物の多量摂取により循環器病や糖尿病のリスクが増加します。

赤肉の摂取は 1 週間に500gを超えないように、また加工肉の摂取はできる限り少なくするよう推奨

体重は適正に保つ

結論から言うと、体重は痩せすぎも太りすぎも良くありません。

男女とも BMI 21〜27 あたりが最も死亡全体のリスクが低い

   ※BMI=体重 (㎏) ÷身長 (m)2

成人期の体重増加は、循環器病、糖尿病のリスクを増加させることが知られています。

しかし、一方で高齢の心不全,冠動脈疾患,脳卒中などの場合は、BMIが高いほど生命予後がよいという「肥満パラドックス(obesity paradox)」現象が報告されています。

国際的な標準体重はBMI 18.5〜24.9で、死亡リスクが低いのが BMI21~27であることから考えても、年齢を重ねていくほど「やせ型」よりは「やや太りぎみ」ほうが生命予後は良いのかもしれません。

成人~中年期は「過度な肥満」に注意し、高齢になるほど「食べられなくなり痩せること」に注意しましょう。

定期的に健診を受ける

病院嫌いの人は症状が重症化しやすい

心不全で入院される患者さんの中で、かなり重症になってから病院に来られる方がおられます。

私は昔っから病院が嫌いでね。今まで病院にかからなくても元気にやってきたから大丈夫だよ。

でも、実際はひどい糖尿病と高血圧を患っておられ、心不全症状も重症だっため治療に長い期間を要しました。

この方は極端な例ですが、症状があっても受診せず、定期的な健診も受けておられない方は、病気の発見が遅れ重症化しやすい傾向があります。

どの疾患においても、「早期発見・早期治療」というのは近年の医療の基本となっているため、「違和感を感じたら早めの受診」が重要だと思います。

毎年の健診と歯科検診も受ける

定期的に健診を受けることにより、メタボリックシンドロームや循環器病の発症を防ぐことが期待できます(一次予防)。

また、がん検診等で特定の病気を早期に発見・治療することが可能です(二次予防)。

近年は口腔内の健康も注目されており、歯周病により糖尿病や循環器病のリスクが増加するため、定期的な歯科検診も重要と言えます。

ぴんころ
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毎回、健診を受けると「何か病気が見つかったらどうしよう」と不安になるものですが、

長い目で見ると、病気は一日でも早く見つかったほうがいいのです!

ストレスを溜めない

健康長寿を実現するには「ストレスを溜めないこと」「ポジティブシンキング」も重要な要素だと思います。

ご高齢の患者さんで、こんな方がおられました。

いつもありがとう。病院の人にも家族にも良くしてもらってほんとにありがたいわ。

入院中で大変な状況でもいつも明るく周囲の患者さんにまでポジティブな影響を与えてくださっていました。

このような方を見るといつも「私も将来こんなおばあちゃんになりたいな」と思います。

生活の中でストレスが全くないという人はいないと思いますが、「上手に発散する」「考え方を変える」などの方法で、自分の中に溜めこまないように出来たらいいなと考えています。

過度なストレスはうつ病や、虚血性心疾患やメタボリックシンドロームなどのリスク上昇の原因となるため、上手な付き合いが必要です。

ぴんころ
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ストレスの軽減により良質な睡眠にもつながり、生活習慣病予防効果も期待できるため、今日から「ポジティブシンキング」でいきましょう!

禁煙

喫煙が体に有害なことは誰もが知るところだと思いますが、喫煙によりがん、循環器病、高血圧、糖尿病、うつ病、認知症のリスクが増加します。

受動喫煙によっても、がん、循環器病、高血圧、糖尿病、呼吸器疾患のリスクが増加することが知られています。

タバコは吸わない、吸っている人に近づかないが原則です。

節酒 

過剰飲酒によりがん、循環器病、高血圧、糖尿病のリスクが増加します。また、アルコール依存症のリスクも増加します。

また、適量の飲酒により認知症のリスクは低下しますが、過剰飲酒は認知症のリスクが増加します。

1 日あたりの適正飲酒量の目安:アルコール量に換算して、男性は約 23g 程度、女性はその半分

出典:SUNTORYホームページ

アルコールは適正量を守って、たまには休肝日を設けることで、節度のある飲酒を心がけましょう!

家にこもらない(人と関わる)

病院で多くの高齢患者さんに関わる中で感じることは、「趣味」や「自分の役割」を持っている方は元気だということです。

趣味で人と関わったり、誰かに必要とされたりすることで心も体も元気に保つことが出来ます

時に頑張りすぎてしまう方もおられますが、家にこもってジッとしているよりは何倍もいいと思います。

最近では「社会的フレイル」という言葉があり、社会的な孤立状態は要介護状態になるリスク因子の一つです。

ぴんころ
ぴんころ

人と関わりを持つ、コミュニケーションをとることは脳も使いますので、認知症の予防にもつながります。

健康や病気に関する正しい知識を持つ 

最後の1つは、「健康や病気に関する正しい知識を持つ」ということです。

最近はパソコンやスマートフォンで簡単に検索することができ、さまざまな情報であふれていますが、正しい情報を得ることが重要だと思います。

健康を保つための情報、病気の治療法・治療薬など、それぞれ自分が納得して選べるようになると安心して暮らせるのではないでしょうか。

このブログでは、健康や病気に関して有益な情報を提供できるようにこれからも記事作成していきたいと考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

出典:疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)

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