【心不全の重症度】臨床で用いられる4つの分類について解説

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心不全の重症度を示す分類には多くの種類があります。

いずれの分類も、それぞれの特徴を理解して使用することにより、患者さんの病態把握他職種との情報共有に非常に役に立つものです。

ぜひ理解していきましょう!

この記事では以下の用語について解説しています
  • NYHA(ニーハ)心機能分類
  • Forrester(フォレスター)分類
  • Nohria Stevenson(ノーリア・スティーブンソン)分類
  • Killip(キリップ)分類
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NYHA心機能分類

NYHA心機能分類とは、ニューヨーク心臓協会(New York Heart Association)が作成し、身体活動による自覚症状の程度により心疾患の重症度を分類したもので、心不全における重症度分類として広く用いられてます。

  • Ⅳに近づくほど、自覚症状は重症!
  • ⅡとⅢの違いの目安は、他人と同じペースで歩行できるかどうか。ついていけなければNHYAⅢ度!
ぴんころ
ぴんころ

問診で簡単に聴取でき、感覚的に理解しやすい分類のため、他職種の方や患者さん本人にも伝えやすい分類です。

Forrester分類

Forrester分類は、スワン・ガンツカテーテル(静脈より肺動脈に挿入するカテーテル)により得られる血行動態指標を用いた心不全の重症度分類です。血行動態の指標は、肺動脈楔入圧(PAWP)心係数(CI)の2つです。

肺動脈楔入圧(PAWP)

左心房圧および左室拡張末期圧を反映する指標で、左心系の評価に用いられます。
【平均PAWPの基準値:5~13mmHg

心係数(CI)

心拍出量÷体表面積で求められた数値。左室機能を把握する上では有用ですが、前負荷や後負荷などの影響を受けます。
【CIの基準値:2.5~4.0L/min/m2

Forrester分類は、本来急性心筋梗塞に対して用いられていましたが、それ以外の心不全の病態評価や治療方針決定にも用いられています。

ただし、侵襲度が高い検査のため合併症などに注意が必要です。

  • Ⅳが最も重症!
  • 心係数が2.2L/分/㎡より低ければ末梢循環不全あり
  • 肺動脈楔入圧が18㎜Hgよ高ければ肺うっ血あり

Nohria‐Stevenson分類

Nohria-Stevenson分類は、身体所見による血行動態的分類です。

Forrester分類と比較して、侵襲性が低く簡便に病態を評価できるため最近頻用されています。

うっ血所見(起座呼吸、頸静脈圧の上昇、浮腫、腹水、肝頸静脈逆流)の有無で【wet】か【dry】に分類され、低灌流所見(小さい脈圧、四肢冷感、傾眠、低Na血症、腎機能悪化)で【warm】か【cold】に分類されます。

  • 身体所見から判断できる、非侵襲的な評価
  • 短期間での心臓移植を含む死亡例はProfile CとBに多い

Killip分類

Killp分類は、急性心筋梗塞後の他覚的所見から重症度を分類するもので、1967年に提唱されました。

肺野の聴診所見を主体とする重症度が予後に関連することが示されており、再灌流療法が積極的に行われる現在においても、その有用性が報告されています。心筋梗塞発症後の死亡率と関係し、Killipらによると、死亡率はⅠ群で6%、Ⅱ群で17%、Ⅲ群で38%、Ⅳ群で81%と報告されています。

  • クラスⅣ最も重症(ショック状態)
  • クラスⅡとⅢの違いは、肺ラ音の聴取が50%より以上かどうかを確認する

心不全の重症度分類のまとめ

  • 心不全の重症度分類でよく使用されるものについて紹介しました。
  • これらの指標を理解することで、患者さんの現在の状態や、その後の予後を推定することができ、適切な介入につながります。
  • また、他職種と情報交換する時にも、これらの言葉が理解できることは有用です。
  • ぜひこれらの指標を日ごろから意識して、患者さんの評価をしてみてください。
  • 最後までお読みいただきありがとうございました!

他の循環器用語(略語)の解説・索引は以下のページで可能です。ぜひ参考にしてみてください。

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