あなたは「ユニバーサルデザイン」についてご存じですか?
最近よく耳にする言葉ですが、何のことだか分かりません。
教えてもらえますか?
はい!この記事では、意外と身近にも多くある「ユニバーサルデザイン」について詳しく紹介しています。
便利で欲しくなるような商品についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインは1985年にアメリカで提唱された概念で、英語では「Universal(=普遍的な、万能の)」と「Design(=設計)」を意味し、「UD」と略して表される場合もあります。
「年齢、性別、文化、身体の状況など、人々が持つさまざまな個性や違いにかかわらず、最初から誰もが利用しやすく、暮らしやすい社会」となるよう、まちや建物、もの、しくみ、サービスなどを提供していこうとする考え方です。
ユニバーサルデザインは、近年盛んに取り上げられている「SDGs」における「誰一人取り残さない(leave no one behind)」という目標に共通する部分があります。
ユニバーサルデザインとバリアフリー
ユニバーサルデザインと似た言葉に「バリアフリー」という言葉があります。実際「バリアフリーという言葉の方が馴染みがある」という方は多いのではないでしょうか。2つの言葉の共通点と相違点は以下の通りです。
共通点
多くの人にとって使いやすいものにするという、「人にやさしい」というキーワードは、ユニバーサルデザインとバリアフリーの考え方で共通している点です。
相違点
バリアフリーは、例えば「段差が不便だからスロープを付けよう」というように、後から問題を除去します。また、障害者や高齢者など「特定の人にやさしい」環境づくりを使用という考え方です。
一方、ユニバーサルデザインは、対象者を限定せず「最初から誰にとっても使いやすいデザイン」という考え方という点で、バリアフリーとは異なります。
「誰にでもやさしい」ということと、「設計(デザイン)の段階から」というのが、ユニバーサルデザインのキーワードなんですね!
ユニバーサルデザインの7原則
ユニバーサルデザインには以下の7つの原則があります。
①公平性
誰にでも公平に利用できるように作られており、かつ、容易に入手できること。
②自由度
使う人の能力や好みに合わせて、使い方を自由に選ぶことができること
③単純性
使う人の経験や知識、言語能力、集中力に関係なく、使い方がわかりやすく直観的に使えること
④明確さ
使用状況や使う人の視覚、聴覚などの感覚能力に関係なく、必要な情報がすぐに理解できるように作られていること
⑤安全性
うっかりミスや危険につながらないデザインであること
⑥無理なく使用できる
無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること
⑦空間性
どんな体格や、姿勢、移動能力の人にも、アクセスしやすく、操作がしやすいスペースや大きさにすること
これらの原則をもとにデザインすることで、「出来るだけ多くの人に対応できる、安全性に配慮した商品」が完成するんですね。
身の周りにあるユニバーサルデザイン
実は、私たちの身の回りにもたくさんのユニバーサルデザインがあります。
街中にあるユニバーサルデザインの例
- 自動ドア
- 手すり付きの階段
- 多機能トイレ
- レバーハンドル式のドア、蛇口
- 公共交通機関の優先座席
- ノンステップバス
- ピクトグラム
- イノベーション自販機
文房具
- はさみ:Casta(カスタ)/長谷川刃物株式会社
初めてハサミを使う乳幼児や、握力の弱い方も楽に利用できるハサミです。カバーもついているので、安全性にも配慮されています。
- カッター:フレーヌ/コクヨ
スライド部分が上部にあるため、誤作動が起きにくく、右利きでも左利きでも握りやすい形状のカッターです。
- 消しゴム:カドケシ/コクヨ
角がたくさんある消しゴムで、細かい部分をいつも快適に消すことが出来るように設計されています。
- ノート:パラクルノ/コクヨ
ノート小口に緩やかな角度をつけ、表裏どちらからでもページを開くことができるという、画期的なデザインのノートです。
- 画鋲:プニョプニョピン/コクヨ
指先に針が触れにくく、安全に使用できるように設計されています。また、落とした時にも針が上を向かないという点もいいと思います。
ユニバーサルデザインフード
ユニバーサルデザインフード(UDF)とは、日常の食事から介護食まで幅広く使用できる、食べやすさに配慮した食品をいいます。
食品の硬さや粘度の規格により、「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」の4つの区分に分けられており、日本介護食品協議会が制定した規格に適合する商品には、下図のマークが記載されています。
これほしい!おすすめユニバーサルデザイン商品3点
最後に、私が個人的に欲しいと思ったユニバーサルデザインの商品をご紹介します!
メモがかけるポリぱっくん/ヒサゴ
シリコンゴムの製品で、ポリ袋やレジ袋を挟んでこするだけで簡単に開くことができます。ポリ袋をとった時に、なかなか開かなくて困る私には、とても魅力的な商品です。
さらに、買い物メモを繰り返し記入することが出来たり、エコバックに取り付け、収納にも利用できたりと様々な使い方が出来るのでとてもいい商品だと思いました。
らくらくオープナー/サンイ
様々な大きさのフタに対応するマルチオープナーです。ビンの蓋や、ペットボトルの蓋があかなくて苦労することがあるので、一つの商品ですべてに対応してくれる点がいいなと思いました。
さらに突起の部分で、缶詰めやジュースのプルタブを起こすことが出来るのも、嬉しい機能です。
ペンカット/レイメイ藤井
携帯しやすいミニサイズのペンタイプのはさみです。両刃仕上げで左右両利き対応しており、左利きの長男と一緒に使えるのでいいなと思いました。
また、色展開が豊富で見た目も可愛らしいため、自分好みのものを選べる点も魅力です。
日々新たなユニバーサルデザイン商品が生み出されており、今後も目がはなせませんね。
ユニバーサルデザインのまとめ
- ユニバーサルデザインについての定義や原則、実際の商品についてまとめました。
- デザインの段階から、誰もが同じように使える便利なものを創造するという「ユニバーサルデザイン」は、今の多様な時代にとても合った考え方だと思います。
- 工夫やアイデアで、多くの素晴らしい商品が生まれることはとても良いことですし、この考え方が当たり前になり、特別なものではなくなる世の中が理想だと思いました。
- この記事が1人でも多くの方の参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
参考 ・ユニバーサルデザイン7原則:https://www.kenken.go.jp/japanese/research/hou/topics/universal/7udp.pdf ・日本介護食品協議会:ユニバーサルデザインフードとは
コメント