一回拍出量とは
SV(1回拍出量):心臓が1回の収縮(拍動)で送り出す血液の量
心臓が収縮すると、左心室(左室)から大動脈を通って全身に血液が送られていきます。
一回拍出量の基準値は、60~130mLで体格により差があります。
心拍出量とは
CO(心拍出量):1分間に心臓から拍出された血液の量
一分間に心臓は拍動する回数=HR(心拍数)ですから、心拍出量は次のように言い換えることができます。
CO(心拍出量)=SV(1回拍出量)×HR(心拍数)
基準値
心拍出量の基準値は約3.5~7L/分です。
心拍出量の平均を5Lとすると、運動時はその5倍である約25Lになると言われています。
1分間に25Lの血液を全身に送り出していると考えると、心臓の働きは本当にすごいですね。
運動中の心拍出量の変化については、以下の記事をご参照ください。
測定方法
スワン・ガンツカテーテルを利用した、熱希釈法で測定します。
心係数とは
CI(心係数):体格差などを補正した、心臓のはたらきを表す数
循環血液量、心収縮力、末梢血管抵抗などを総合的に判断する指標となります。以下の式で求められます。
CI(心係数)=CO(心拍出量)÷ 体表面積(㎡)
基準値
心係数の基準値は2.5~4.0 L/分/㎡です。
心係数は急性心不全の診断で、肺動脈楔入圧とともにフォレスターの分類に用いられます。
フォレスター分類において心係数2.2 L/分/㎡以下は心拍出量低下、末梢循環不全を意味します。
参考文献 ・黒澤博身 監修:全部見える循環器疾患.成美堂出版.2017
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