がん検診とは
がん検診とは、体に「がん」があるがどうかを調べるための検査です。
その目的は「がん」を早期発見し適切な治療を行うことで、「がん」による死亡を減らすことです。
国が受けることを推奨している「がん検診」には5種類あります。
- 胃がん検診
- 肺がん検診
- 大腸がん検診
- 子宮頸がん検診
- 乳がん検診
この記事では、5種類のがん検診の対象年齢や内容、費用について解説しています。
がん検診について知りたい方、受けたいけど迷っている方は、ぜひ参考にしてください!
がん検診の種類と対象
がん検診は、科学的根拠に基づいて「がん」の種類ごとに、以下のよう推奨されています。
対象となる年齢や、受診間隔がそれぞれ異なります。
しっかりと確認して、効果的に「がん検診」を受けることが重要です!
がん検診の内容
ここからは、がん検診の実際の検査内容について詳しく説明していきます。
胃がん検診
胃がん検診では、「問診」と「胃X線検査」または「胃内視鏡検査」が勧めれています。
どちらも胃の内部を観察する検査のため、検査前には飲食の制限があるので注意しましょう。
肺がん検診
肺がん検診では、通常「問診」と「胸部X線検査」が勧められます。
ただし、50歳以上で喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の方は、肺がんのリスクが高いため「痰の検査(喀痰細胞診)」も合わせて推奨されます。
大腸がん検診
大腸がん検診の内容は「問診」と「便潜血検査」です。
大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動する時に血液が付着して、便に血がまざります。
検便は自宅で簡単に出来る検査で、大腸がんは早期発見で90%以上が完治する病気なので、ぜひ検査を受けましょう。
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診は、5つのがん検診の中で最も若い年齢(20代)から受けられる検査です。
その理由は、近年20~40代の若い女性で子宮頸がんが増加傾向にあるためです。
健診の内容は「問診」「視診」「細胞診」の3つです。
年齢が若い程、産婦人科での検診に抵抗があるかもしれませんが、若いうちから受けておいた方が良い検診の一つです。
乳がん検診
乳がん検診では、「問診」と「マンモグラフィー検査」が推奨されています。
マンモグラフィー検査は乳房専用のX線検査で、しこりになる前の小さな乳がんでも発見することが可能です。
マンモグラフィー検査により初期の乳がんを発見することで、死亡率を下げることが証明されているため、積極的な検査をオススメします。
がん検診にかかる費用
がん検診が、がんの早期発見に重要だということは分かりましたが、次に気になるのはその費用です。
がん検診には自治体による検診に代表される「対策型検診」と、人間ドックに代表される「任意型検診」があります。
対策型検診のメリット
対策型検診のメリットは、検診の費用を安価に抑えられる点です。
自治体によっては、特定年齢の女性に「子宮頸がん検診」「乳がん検診」の無料クーポンが配布されることがあります。
その他、市区町村によっては70歳以上の方、生活保護世帯、市民税非課税世帯の方は無料でがん検診を受けられる場合などもありますので、お住いの自治体の情報をぜひ確認してみて下さい。
任意型検診のメリット
任意型検診は、対策型検診と比較して費用は高額になりますが、受けられる検査の自由度が高いという点が最大のメリットといえます。
対策型検診には含まれていない検査を受けたい方や、病気の発症リスクが高い方、複数の検査を一度に済ませたい方は任意型検診を検討されるといいかもしません。
任意型検診の費用を抑える方法としては、各社会保険や企業の健康保険組合では、集団検診を実施していることがあります。
また、各自が医療機関でがん検診を受診した場合の補助金制度をもうけていることもあるため、自身が加入している社会保険のがん検診への取り組みを一度調べておくと費用を抑えられる可能性があります。
がん検診の受診率
日本における「がん検診」の受診率は、諸外国と比べて低いのが現状です。
日本の受診率は下の表に示す通り、いずれも40~50%ですが、欧米の受診率は70~80%と言われています。
国としても「がん検診の受診率向上」への取り組みが行われており、がん検診の必要性の周知や、検診を受けやすい環境整備に力を入れています。
がん検診についてのまとめ
- がん検診の目的や種類、その内容についてまとめました。
- がん検診は受ける部位によって、対象年齢や受診間隔に差があるため、正しい知識をもち効果的な検診を受ける必要があります。
- 日本の「がん検診受診率」は欧米と比較して低いため、その必要性と効果について周知し、それぞれが積極的に検査を受けられる体制を整えることが大切だと思います。
- がん検診により、病気の早期発見・早期治療で健康を保てる方が一人でも増えればと思います。
- 最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント