【理学療法士が教える】腰が痛いときの楽な起き上がり方

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こんにちは、理学療法士のぴんころです。

この記事では、腰痛がある時におすすめの起き上がり方についてお伝えします。

ぎっくり腰や腰椎圧迫骨折になってしまった時、最も大変な動作は多くの場合「起き上がること」です。

リハビリで患者さんと関わる中でよく聞くのはこんな話です。

患者Aさん
患者Aさん

立ってしまえばそんなに痛くないんだけど、起きて立つまでが大変だわ。

何とか楽に起き上がれないかしら。

なぜ、この痛みが起こるのかというと、起き上がる時に腰周りの筋肉や腹筋をどうしても使ってしまうからです。

そこで、「どのように起き上がったら一番痛みが少ないのか?」について以下でお答えします。

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痛みが出やすい起き上がり方は?【悪い例】

痛みが出やすい起き上がり方の例としては、図にあるように『まっすぐ(直線的に)起き上がる方法』『両足を上げた反動で起き上がる方法』です。

まっすぐに起き上がる場合、腹筋などの体幹の力を使います。この時、腰の痛い部分にも自然と力が入ってしまい痛みが誘発されます。

また、反動をつけることで瞬間的に強い力が痛い部分にかかるため強い痛みが出ます。横向きに起き上がる場合も決して勢いよく起き上がらないようにしましょう。

では、痛みが出にくい起き上がり方は?【良い例】

腰の痛みを出さないためには、上の図のように動作するようにしましょう。

まずは両膝を立てて、横向きになります。この時、体をひねらないように体を一本の棒のようにして、体全体が同時に横を向くように意識するのが重要です。膝を立てることで、この動作がしやすくなります。

ここから起き上がるのですが、ベッドから起き上がる場合は足を先にベッドから下ろしておくと良いです。その理由は、足を下ろすことで重心が下に下がり、足の重みを起き上がりのに利用できるためです。

起き上がる時はなるべく体幹の力を使わないようにして、両手の力を利用することが大切です。肘を支点にして体を少し起こし、そのあと両手の掌でベッドを押すようにして起き上がりましょう。

この方法で起き上がると、腰への負担が少なく痛みが少ないはずです。

入院患者さんのリハビリの進め方【腰椎圧迫骨折の場合】

腰痛圧迫骨折で入院された患者さんへのリハビリは、コルセットを装着して体幹を固定した状態で行います。

受傷して間もない痛みが強い時期は、ベッドのギャッジアップ機能を使って、機械で頭の方を起こしてから足をベッドの下に降ろして起き上がります。この方法だと体幹にほとんど力が加わることがないので、最も痛みを感じずに起き上がることができます。

起きることや座ることに慣れてきたら、今回お伝えした方法で自力で起き上がる練習をしていきます。痛みの感じ方は人それぞれなので、痛みでリハビリが嫌になってしまわないように注意しています。

腰痛を治すためには、ある程度安静にすることは大切なのですが、過剰な安静は体全体を弱らせてしまいます。そのため、患者さんそれぞれで『なるべく痛みが少ない方法』を探して、より早期に痛みなく動けるように工夫しています。

冒頭でもお伝えした通り、「起き上がりが出来てしまえば、歩くのは意外と楽だった」というケースは実際多くあります。腰痛になった人の最難関ともいえる起き上がり動作についてのコツを知り、上手に乗り越えましょう!

まとめ

  • 腰の痛みが出にくい起き上がりの方法についてまとめました。
  • 腰が痛いときは、早く治すために安静にすることも大切ですが、動かなければならない場合はこの方法を試してみてください。
  • 痛みが少ない方法を習得することで、起きることへの不安が少なくなり、体が弱ってしまうのを予防できます。
  • 今回の方法は、起き上がり方の一例ですので、この方法をベースに色々試してみて、ご自身の中で一番痛みが少ない方法を見つけられるとベストです。
  • 最後までお読みいただきありがとうございました。

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