【医療用語】SMI『骨格筋量指数』とは?計算式、基準値を紹介

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ぴんころ
ぴんころ

医療の現場で使われている【SMI】という評価指標をご存じですか?

この記事では、体の骨格筋の量を推定する指標【SMI】について、計算式や測定方法、基準値などをお伝えします。

『サルコペニアの基準』についても併せて解説しているので、ご興味のある方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

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骨格筋量指数(SMI)とは

SMIとは、『Skeletal muscle index』の略語で、「骨格筋量指数」を意味しています。

文字通り、「全身にどのくらいの筋肉があるかをあるかの指標」です。SMIが高いほど、筋肉量が多いことを意味します。

SMIは以下の計算式で求められます。

SMI(㎏/㎡)=四肢の筋肉量の合計(㎏)÷ 身長(m)の 2 乗

全身の筋肉量の合計を、身長の2乗で除した値が「SMI」となりますが、筋肉量はどのように測定するのでしょうか?

SMIの測定方法

ぴんころ
ぴんころ

SMIの筋量の測定方法には大きく【DXA法】と【BIA法】の2種類があります。

DXA法:二重エネルギーX線吸収法

二重エネルギーX線吸収法(DXA法;デキサ法)は、骨粗鬆症の診断に用いられるのと同様の原理で検査を行います。

下図のような機器で測定します。

骨密度検査のイラスト
DXA法:機器のイメージ 出典)いらすとや

微量の放射線を使用しますが、被曝が少なく精度が高いため、SMIを測定する上での『ゴールドスタンダード』とされています。

DXA法は筋肉量だけではなく、骨塩量、骨密度も同時に測定できることも検査のメリットと言えます。

BIA法:生体電気インピーダンス法

BIA法(生体電気インピーダンス法)は、体に微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさを計測することで体組成を推定する方法で、市販の体脂肪計と同じ原理です。

そのため、簡便かつ安全に計測が可能ですが、測定条件(体内の水分分布等)の影響を受けることが多い点に注意な評価方法です。

BIA法:機器のイメージ 出典)体成分分析装置「InBody」公式HP

SMIの基準値:サルコペニアの基準

Aさん
Aさん

SMIは筋肉の量を測定する指標だということは分かりましたが、具体的にどのくらいあれば正常なのですか?

Bさん
Bさん

健康な人でも、筋肉の量は男性と女性で違うと思いますが、SMIの基準値は男女で違うんですか?

ぴんころ
ぴんころ

SMIは『サルコペニア』の診断基準の1つとして用いられることが多いため、これを基準値として説明しますね。

Bさんのおっしゃる通り、男女で筋肉量は異なるため、基準値も男女で違いますので、以下で確認してください。

サルコペニアとは

筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態のこと

※ギリシャ語の『サルコ(筋肉)』と『ペニア(減少)』を組み合わせた造語

2019年にAsian Working group for Sarcopenia(AWGS)が定めた「サルコペニア診断基準」における、筋肉量低下を示すSMIの基準値は以下のとおりです。

骨格筋量低下の基準値(SMI)

【DXA法】男性<7.0㎏/㎡ 女性<5.4㎏/㎡

【BIA法】男性<7.0㎏/㎡、女性<5.7㎏/㎡

ぴんころ
ぴんころ

もともと筋肉量の多い男性の方が、高い基準値となっています。

ただし、SMIが基準値を下回っただけで「サルコペニア」と診断されるわけではありません。

サルコペニアの診断には、SMIで測定する「骨格筋量の低下」が必須条件ですが、そのほかに「筋力」「身体機能」も評価します。

筋力は「握力」で評価し、身体機能は「6m歩行」、「5回立ち上がりテスト」、「SPPB」のいずれかで評価します。

そして以下のように判定して、サルコペニアの有無が診断されます。

サルコペニア=「骨格筋量の低下」+「筋力」または「身体機能」の低下

重症サルコペニア=「骨格筋量」「筋力」「身体機能」のいずれも低下

SMIが低いと、筋力や身体機能も必ず低下する?

SMIは「骨格筋量」を測定する方法ですが、骨格筋量が少ないからといって、必ずしも筋力や身体機能が低下しているとは限りません。

逆に、骨格筋量が正常であっても、筋力や身体機能が低下している例もあります。

そのため、筋肉の量だけではなく、「実際に発揮できる筋力」「筋肉の質」、さらには「それらを上手く動作に活かせているか」について多面的に評価していく必要があると思います。

SMIは、あくまでも『骨格筋量を推定する一つの手段』であることを忘れてはいけません。

骨格筋量指数(SMI)についてのまとめ

  • SMIの定義や測定方法、基準値についてお伝えしました。
  • 昨今の高齢化で増加している「サルコペニア」の診断基準の一つであるSMIは重要な評価指標です。
  • その意味を理解し、患者さんの身体状況の把握に役立て、より効果的なリハビリ介入につなげられるといいと思います。
  • 最後までお読みいただきありがとうございました。この記事の内容が一つ参考になれば幸いです。
参考
・MChen LK, Woo J, Assantachai P, et al:Am J Am Med Dir Assoc 2020; 21: 300-307

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