【冠動脈とは】名称や略語、走行、AHAの区域番号について解説

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この記事では、冠動脈に関する以下の用語について分かります
  • RCA:右冠動脈
  • LCA:左冠動脈
  • LMT:左主管部
  • LAD:前下行枝
  • LCX:回旋枝
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冠動脈とは

心臓の周りには図のように、血管が張り巡らされており、この血管を総称して冠動脈といいます。

冠動脈の役割は、心臓の各部分に血液を供給して、心臓が動くための栄養を送ることです。

ぴんころ
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冠動脈が閉塞して、血流が途絶えてしまった状態を心筋梗塞といいます。

栄養が送られなくなるということは、心臓一部が動かなくて危険な状態です!

冠動脈の解剖

大動脈の起始部から左右2本の冠動脈に分かれる

まず、冠動脈は大きく左右の2本に分岐します。全体像を下の模式図でイメージしてください。

冠動脈の模式図
  • 右冠動脈=RCA(right coronary artery)
  • 左冠動脈=LCA(left coronary artery)
ぴんころ
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「coronary artery」は「冠動脈」という意味なので、略語の「CA」は共通です!

頭文字に左右の「right」「left」がついています。

左冠動脈はさらに2本に分かれる

左冠動脈(LCA)は短い左主管部(LMT)を経て、左前下行枝(LAD)左回旋枝(LCX)の2本の枝に分岐します。

  • 左主管部=LMT(left main trunk)
  • 左前下行枝=LAD(left anterior descending artery)
  • 左回旋枝=LCX(left circumflex artery)

冠動脈の灌流部位

心臓を正面から見た冠動脈の図

右冠動脈(RCA)は、右心房、右心室、洞結節、房室結節、左心室下壁、下部心室中隔を灌流します。

左前下行枝(LAD)は、心室中隔、左心室前壁を灌流します。

左回旋枝(LCX)は、左心室側壁、後壁、左心房を灌流しています。

冠動脈が走行している心臓の部分に灌流しているので、上図を確認しながら走行をイメージして覚えると記憶に残りやすいと思います!

ぴんころ
ぴんころ

冠動脈が動脈硬化などで狭くなり、通りが悪い状態狭心症完全に詰まった状態心筋梗塞と言います。

影響を受けた冠動脈の部位によって、障害される心臓の部分が異なります。

もしも左主管部(LMT)が障害された場合、左前下行枝と左回旋枝で灌流している部分に血液が供給できなくなるということなので、重症になることが予測できると思います。

冠動脈の区域

アメリカ心臓協会(AHA)では、冠動脈を15の区域に分類しており、これが一般的に用いられています。(下図参照)

ぴんころ
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例えば、右冠動脈の根本(図の1の部分)が詰まった場合「梗塞部位はRCAの#1(ナンバー1)」と示します

冠動脈の解剖
  • 右冠動脈(RCA)#1~#4
  • 左主管部(LMT)#5
  • 左前下行枝(LAD)#6~#10
  • 左回旋枝(LCX)#11~#14

まずはRCA、LMT、LAD、LCXそれぞれに対応する#(ナンバー)を覚えておくと、「#〇=○○の血管の障害」ということが分かります。

そこから詳しく「15の区域」と、先ほどの「灌流部位」を照らし合わせていくことで、梗塞部位から起こりうる障害を予測することができます。

灌流域の広さ

それぞれの血管が、心臓の何%に血流を供給しているでしょうか?

  • 右冠動脈(RCA)25~35%
  • 左前下行枝(LAD):およそ40%
  • 回旋枝(LCX)25~35%

左前下行枝が40%で最も多く、残りの60%を右冠動脈と回旋枝で分け合っているような状態です。

そのため、左前下行枝の梗塞(前壁中隔梗塞)では梗塞領域が大きくなり、重症化しやすいといわれてます。

ただし、3枝の灌流領域の配分は個人差が大きいといわれており、上記はあくまでも一般的な配分です。

まとめ

  • 冠動脈の名称や走行についてお伝えしました
  • 各枝の灌流部位や、15の区域を覚えるのは大変ですが、これが分かると心筋梗塞の患者さんの病態がとても良く分かるようになります
  • 読んでいただいた方の参考になれば幸いです
参考文献
・日本心臓リハビリテーション学会編:指導士資格認定試験準拠 心臓リハビリテーション必携.2010
・全部みえる 循環器疾患.成美堂出版.2017

他の循環器用語(略語)の解説・索引は以下のページで可能です。ぜひ参考にしてみてください。

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