【心リハ用語解説】ACS~急性冠症候群~

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この記事では以下の用語について解説しています
  • ACS(急性冠症候群)
  • AMI(急性心筋梗塞)
  • STEMI(ST上昇型心筋梗塞)/NSTEMI(非ST上昇型心筋梗塞)
  • UA(不安定狭心症)

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急性冠症候群とは

急性冠症候群(ACS)は,冠動脈粥腫(プラーク)の破綻とそれに伴う血栓形成により冠動脈の高度狭窄または閉塞をきたして急性心筋虚血を呈する病態で,不安定狭心症(UA),急性心筋梗塞(AMI),虚血による心臓突然死包括した疾患概念である.

急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)

つまり、ACS自体は病名ではなく病態の総称で、冠動脈への血流が急激に障害されたことを示しています。

急性心筋梗塞(AMI)とは

急性心筋梗塞とは、冠動脈内のプラークが破綻し、そこに血栓が形成されて冠動脈が閉塞した状態です。閉塞により冠動脈への血流が阻害され、その部分の心筋が虚血状態になり機能しなくなります(壊死)。そのため、早期に血液を再灌流させる治療が重要となります。

急性心筋梗塞は,急性期の診断・治療の進め方の違いから ST上昇型心筋梗塞(STEMI)非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)に分類されます。

STEMIは貫通性梗塞とも呼ばれ、心筋の壊死が心内膜側から心外膜側まで及ぶものを指します。一方NSTEMIは非貫通性梗塞とも呼ばれ、心内膜層に壊死を生じているものを指しています。STEMIの方が広範囲の障害で重症です。

不安定狭心症(UAまたはUAP)とは

不安定狭心症とは、労作性狭心症が重症化または増悪した狭心症で、労作時・安静時を問わず胸痛が出現するのが特徴です。冠動脈の閉塞は、不完全一時的な状態です。急性心筋梗塞に移行するる可能性のあるリスクの高い狭心症であるため、急性心筋梗塞に準じた治療が行われます。

急性心筋梗塞と不安定狭心症の判断

急性冠症候群(ACS)は、心筋梗塞不安定狭心症に分けられます。症状などからACSを疑われた場合、様々な検査や問診が行われますが、以下の流れで心筋梗塞と不安定狭心症の判断をされます。

STEP1:心電図検査

12誘導心電図検査で、持続的なST上昇を認めた場合はST上昇型心筋梗塞(STEMI)、持続的ST上昇がない場合は非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)に分類されます。NSTE-ACSは、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)と不安定狭心症(UA)を合わせたものです。初療時にNSTEMIとUAを区別して扱うことはしばしば困難であるため、両者は合わせて扱われています。

STEP2:心筋バイオマーカー

血液検査で心筋バイオマーカーを測定します。クレアチンキナーゼ(CK)クレアチンキナーゼ MB 分画(CK-MB)などの従来からの心筋バイオマーカーもありますが、現在は心筋トロポニンでの診断が推奨されています。その理由は、心筋トロポニンは感度・特異度が高く、CK/CK-MB が上昇しない程度の微小心筋傷害も検出できるためです。

心筋トロポニンが一過性の上昇/下降を示す場合、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)と判断されます。一方、心筋トロポニンが正常値の場合は不安定狭心症として治療されます。

参考文献
・急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)
・全部見えるスーパービジュアル循環器疾患.成美堂出版.2017

他の循環器用語の検索は以下のページで可能です。ぜひ参考にしてみてください。

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